夏の思い出
やっと
仕事の農業も
今シーズンの終わりが近づき
あと半月くらいで出荷も終わり
後片付けとなる
今年は
雨が多く
日照不足で
水はけの悪い場所では
生育不良
同じ畑でも
水はけが良い場所ではちゃんと育つ
ちなみに
両方とも同じ日に植えたレタスである
水が多すぎても育たないのである
雨、日照不足に加え
8月に入り急激な温度上昇により
レタスは腐り
レタスに限らず
野菜は出荷数が減少し
野菜価格は上昇した
私ら農家的には価格上昇は
嬉しい事だが
やはり
生育がうまくいかず
出荷数は減った
そんな感じのシーズンであったが
私の家では
女性の外国人実習生2名
日本人のアルバイト1名を
雇っている
日本人のアルバイトは
47歳独身の山さん
山さんはとても
仕事ができ
社交的で
なくてはならない存在
ただ
まがった事が大嫌いである
外国人実習生はミャンマー人で
制度上
同じ人は雇えないので
毎年
違う人が来る。
今年の2人は
一生懸命まじめに働く
ミャーさん
と
朝まで酒を飲み
時間に遅れたり
あきらかに手を抜くのがわかる
問題児 シーさん
なので
曲がった事が大嫌いな山さんは
シーさんが大嫌いであり
たびたび
山さんが怒っているのを目にする
そして
事件は起きた!
レタスの出荷中
私は
2人から
ちょっと離れたところで作業していると
今まで聞いた事のない
大音量の
山さんの
‘’うおぁぁわあーーーー!!!!‘’
という
ただ事ならぬ
さけび声が・・・
私は異常な叫び声に
山さんが
シーさんに何かを注意して
逆ぎれされ
レタスを切るため持っていた包丁で
どこかを刺されたのでないかと
心拍数をあげながら
近くに行くと
どれだけ
発想が豊かな人でも
想像できないような事が
起きていた・・・
‘’だ、大丈夫ですか?‘’
‘’あいつありえねえ!くそが!‘’
山さんの顔が怒りに満ちている
何があったか聞くと
山さんが座ってレタスを切っていると
5メートル先に
カブトムシを発見!
とっさに
土日に実家に連れていき
山さんになついている
私の6才の息子 ゆうまが
カブトムシ好きだから
採ってあげようと
腰をあげると
後ろから
すごい勢いで
シーさんが
カブトムシに向かっていき
カブトムシの前に止まり
ニヤリと笑い
大きく足を振りかぶり
カブトムシを踏み潰した
との事・・・
意味がわからない行動だが
ミャンマーでは害虫なのか?
言葉が通じないので真意は
わからないが
山さんは
‘’ゆうまにあげたかったんだよ‘’
と
目に涙を浮かべてる
仕事以外な事なので
対処の仕方がわからない・・・
Yahooで
‘’カブトムシ 踏まれる
おじさん 泣きそう 対処法‘’
と
検索したいが
そんな余裕もないから
とっさに
既にゆうまは4匹飼っているので・・
と
そっかぁ・・・
踏まれたカブトムシかわいそうだな・・
・・・・・・
・・・・・・
・・そうですね・・・
セミの鳴き声がやけに心にしみる
とても暑い夏だった。