九死に一生

大学生時代

新宿のとあるホテルのイタリアンレストランで

アルバイトをしていた時の話し

その日は大学の講義終了から

バイトまでの時間がなく

なんとか制服に

着替えギリギリで間に合った

制服とは

ヨーロッパの貴族のような服

走ったので息を整えながら

ホールの真ん中に立ち

お客様の注文を待っていたら

そこのバイト先で

出逢いお付きあいしている年上の彼女が

ものすごい勢いで

私の制服の上をひっぱり

バックヤードに無理矢理連れてかれ

‘’あんた何やってんの‘’

‘’どういうこと？‘’

‘’頭おかしいんじゃないの‘’

と

ものすごい剣幕で言ってきた

瞬時に色々考えるが

思いあたるふしがなく

私パニック

浮気なんてするはずもなく

検討もつかないので

素直に

‘’急に何？‘’

と聞いたら

‘’制服のズボン‘’

と、しかめっ面で答える

ズボン？・・・

最初何いってるのかわからなかったが

‘’はっ‘’とある記憶がよみがえり

私は青ざめた

前日

閉店までバイトをし

その日の社員とバイトで

お店の酒をもらい

制服を着たまま飲んでいた

そこで酔った社員の先輩に

私が

制服のズボンのおけつのほうが穴あいたから

新しいの下さいとお願いしたら

じゃあ

今はいてるのはもういらねえなと

酔ってる事もあり

ふざけてそこまでやるかというぐらい

ビリビリにやぶき始めた

要するに

ギリギリの時間だったので

急いで着替えた時に

新しくもらったズボンではなく

そのズボンをはいてきてしまっていたのだ

前からみれば普通だか

後ろはほぼパンツまるみえのスケルトン

その後急いでロッカー室に

ただ

人とすれ違う時は

必ず正面をキープ

着替えて

九死に一生を得るが

改めて

東京の怖さを知る

1日となった